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ソフトウェア長期保守のための仮想化環境について

こんにちは。福岡事務所の石橋です。 ソフトウェア開発では、OSのサポート期限が切れても長期保守が求められる場合があります。 (業務用ソフトウェアが想定よりはるかに長い期間使われるのは、よくある事です) このような場合、例えばWindows XPやWindows 7(2020年1月にサポート期限が切れます)の開発環境を残しておく必要が出てきますが、サポート期限の切れたOSはセキュリティパッチが提供されなくなるため、インターネットに接続するのは危険です。また、古いPCを開発環境として残しておいても、故障などでそれが失われてしまうリスクがあります。 そこで重宝するのが、仮想化環境です。 仮想化環境とは、簡単に説明すると「ホストOS上で(仮想的な)別のゲストOSを動作させる」ものです。 例えば、Windows 10(ホストOS)上でWindows 7やWindows XP(ゲストOS)を動かすことができます。 Windows 7(Professional版以上のみ)では、「Windows XP Mode」という仮想化環境が無償で提供されていました。これはWindows XPのライセンスを含んでいて、初めからXPインストール済みの状態で利用できます。 一方、Windows 8/8.1/10(Pro版以上のみ)については、「Hyper-V」という仮想化環境が無償で提供されていますが、ゲストOS及びそのライセンスは同梱されていません。ゲストOSのライセンスと、OSインストール作業が別途必要です。 また、PCに付属のWindows(OEMライセンス)は他のPCで使うことができません。 古いWindowsは入手が難しくなるため、あらかじめ確保しておくことが大切です。 ソフトウェア開発は、リリースや検収までで完了ではなく、その後には保守があります。 保守契約が有効な間は開発環境も残っているものですが、お客様の要望により、保守期間満了後も改修や不具合対応が必要になるパターンが意外と発生します。 あらかじめ仮想化環境を活用して備えておくことで、こういった場合に困らない体制を作ることが可能です。 皆さまもこの機会に、仮想化環境の構築を試してみてはいかがでしょうか?